便利すぎるAIのおかげで、採用の方はちょっと大変になりました。エントリーシートが簡単に作れてしまうからです。AIによって、ESに対する信頼が薄くなってしまったことは間違いありません。そこで、少し手間が増えましたが、我が社でも昨年から文章力試験を導入しました。私としては、ESなんて家族の力も借りられるし、有料の就職セミナーも増えているので、文章力試験の方がスッキリして良いと思っています。おかげで私の仕事は増えましたけど。。便利になる一方で、不便になることがあるって、面白いですよね。

変わるエントリーシートの役割

これまでうちの会社では、新卒採用のエントリーシート(ES)は学生の思考力や文章力を見る重要なツールでした。ところがAIの進化によって、今ではAIを使えば、誰でも短時間で文章を作成することができます。そのため、ESで文章力や思考力を判断することが難しくなってしまいました。これまでESで得られていた情報が少なくなってしまったわけです。
エントリーシートでの選定は「限定的に」
とは言っても、ESは応募者の基礎情報を整理するには便利です。それに、応募してきてくれた学生さん全員と面接する時間もありません。志望動機や自己PRを簡単に比較できます(これもAIの力を借りているかも知れませんが)。気を付けなければいけないのは、ESからの印象を重要視していては、選考が間違えてしまう可能性もあるということです。
また、AIで瞬時に作った文章は、学生が自分の力でうんうん唸りながら時間をかけて作った文章を超えることがあります。いえ、AIで作成した文章の方が論理的で読みやすいことでしょう。いっそのこと、AIで作成することという条件を付けてESを提出させた方が良いかも知れません。その方が、まぎらわしい推測や誤解を生まなくて済むでしょう。少なくともESに関しては、あくまでも第一段階の選定であるということ、文章力はそこで測るべきではないことを念頭におくのが良いと思います。
AI文章判定ツールの利用について
さて、そうなるとAIで書かれたものかどうかを判別するツールを使うというのもひとつのアイデアとして浮かびます。が、このツールでどこまでわかるかです。大学生の友人が、自分で書いたレポートをAIで書いたものと判定されて単位をもらえなかったと泣いていました。そんなこともあります。それに、私の感想ですが、「AIにはAIで」なんだかこれでいいのかなと、疑問に思えてしまうのです。まるでいたちごっこのようです。
リアルの場で文章力を測る重要性
文章力を正確に測るには、会場での筆記テストや作文テストが最も信頼性があります。もはや、これしか方法がないくらいです。提出させるのではなく、会場で書かせることで、思考力、表現力、論理性を見ることができます。事前にテーマを与えては何もなりません。試験会場ではじめて目にしたテーマに対して、その場でどれだけ自分の意見を書けるか、大学受験みたいですけど、これしかありません。
オンライン選考について
会場での筆記テストを実行するにあたって、「オンラインでリアルタイムのテスト形式を導入すれば、会場に集まらなくても実施可能ではないか。」という意見も出ましたが、我が社では、全員会場での筆記テストにしました。疑えばキリがありませんが、PC、スマホ、タブレット、電子機器が2台あればAI利用の可能性もあるということで、ここはスッキリと会場テストで行こうということになったのです。
自分の頭で考えることの出来る人材を採用したい
AIの発達によって、これまで人間の力でしか成し得なかった文章作成やイラストが瞬時にできるようになりました。業務効率という点では、大いに利用するべきだと思っています。しかし、AIは誰もが操作できるものです。どこで差別化を測ればよいのかという点で、この時代を企業が生き抜くことは、まるで手探りで森の中に入っているくらいの感覚だと、上司がつぶやいていました。そして、だからこそ、自分の頭で考えることの出来る人財が欲しいのだとも言っていました。皆さんの会社ではAIとの付き合い方、どうされているでしょうか。